「社会を明るくする運動」入選作文【5】人生は一度きり
尾道地区保護司会(村上俊昭会長)が行った第71回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。
人生は一度きり(小学校の部 尾道市入選作品)
浦崎小学校4年 川﨑蓮斗さん
社会には、いじめ、差別、様々なはんざいなど悲しいげん実があふれています。また、ソーシャルネットワーキングサービスなどの情報やゲームなどの中にも、ひどい言葉や人をかん単に傷付けてしまう事があります。それらを、ぼく達のような子どももかん単に見たり聞いたりできてしまう時代です。この作文を書くことをきっかけに、「ぼく達子どもでも出来る事は何だろう。」と考えてみました。
まず、はんざいについて考えてみました。はんざいをおかしてしまう人にもいろいろな事情があるのだろうけれど、ぼくにはその人達の気持ちは理かいできません。
ぼくは、お母さんに聞いてみることにしました。
「はんざいをしてしまう人達は何でしてしまうと思う?」
お母さんは、
「そりゃいろいろあるじゃろうね。まずしくて物をぬすまないと生きていけないからぬすむ人や、いじめられたり、差別を受けたりして、その相手をゆるせなくてころしてしまったり。言い出したらきりが無いくらいいろいろな理由があると思う。」
と悲しそうな顔をして答えてくれました。ぼくも少し悲しい気持ちになりました。ぼくはお母さんに、
「はんざいをへらすにはどうしたらいいと思う?子どもでもできる事はあるかな?」
と聞いてみました。すると、お母さんは
「むずかしいね。でも、はんざいが起こってしまうのは、いじめや差別が少なからず関係していると思うよ。一番大切なのは人を思いやる気持ちだと思う。自分の心の持ち方がかん心なんだよ。心によゆうがないとイライラしたり、人に当たってしまったりするよね。それっていじめや差別につながると思わない?自分はどんな事に気を付けようと思う?」
と聞かれました。その通りだと思いました。うーんと考え、ぼくは、
「友達と仲良くしたり、人の悪口を言わないようにしたり、こまっている人は助けたり、イライラしないようにしたりする事かな。でも、心の持ち方ってどうすればいいのかな?」
とお母さんに言うと、
「どれも大切だね。心の持ち方は人それぞれだと思うけれど、お母さんが子どものころはおじいちゃんとおばあちゃんに、『人にいやなことを言われたりされたりしても気にするな。自分のふるまいは全部自分に返ってくる。』と言われてたからずっと守っているよ。だけど、がまんばっかりしてたらストレスがたまるでしょう。だからおじいちゃんやおばあちゃんに話を聞いてもらってた。話を聞いてもらったら不思議とスッキリするんだよね。だから、蓮斗もいやな事とかあってがまんしたりしたら、家ではいくらでもぐちを聞いてあげるからね。」
と教えてくれました。ぼくはお母さんの話を聞いて、おじいちゃん達に言われたことをずっと守っているのはストレスがたまるのではないかと思っていたけれど、外でがまんした分家でぐちを聞いてもらえるんだと思うと、ぼくにもできそうだと思いました。
最後にお母さんが、
「もう一つ大切なことは、感謝の気持ちを忘れないこと。何事もなく一日を終われる事、ごはんを食べられる事、一人では生きていけないから、いろいろな人に助けてもらっている事に感謝する気持ちを忘れないように心がけたら、やさしい気持ちになって心によゆうが持てる気がするよ。」
と言ってくれました。
お母さんと話をしてみて、自分の思いを周りの人に聞いてもらえるかんきょうの人ばかりではないと思うので、もっと気軽にいろんな人が相談できる場所が社会にもふえたら良いのではないかと思いました。
ぼくはまだ子どもだから、出来る事は少ないけれど、感謝の気持ちを忘れないことなど出来る事を心がけていこうと思います。人生は一度きりしかないので、自分も人も大切にしたいです。
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