因島で見た野鳥【91】ノゴマ

ノゴマ

スズメ目ヒタキ科の一種で、全長15.5cm。眉斑と顎線は白く、背面はオリーブ褐色で下面は白い。

オスの喉は美しい赤色で、メスの喉は白いが淡い赤色のものもいる。写真(2020年10月26日撮影)は、遠くの葦の根元あたりを素早く飛び回る野鳥を見て、ウグイスかもしれないと思い撮影したものである。不鮮明な写真ではあるが、赤い喉をしていることから、ノゴマのオスと断定できる。

ノゴマは、夏季に中華人民共和国やロシアなどで繁殖し、冬季は東南アジアで越冬する。北海道でも夏鳥として渡来し繁殖することがある。写真のノゴマは、越冬のために南へ渡る途中に、旅鳥として立ち寄ったものと思われる。

野にいるコマドリの意味でノゴマと呼ばれているとの解説を見ることがあるが、「鳥名の由来辞典(菅原、柿澤)」によると、安土桃山時代から「のごとり」の名で知られ、江戸時代から「のご」、「のごま」と呼ばれるようになった。コマドリに似ていることから、「のご」がノゴマになったとしている。英名は、「Siberian rubythroat」で、シベリア生まれの(Siberian)ルビー色した(ruby)喉(throat)の鳥の意味であろう。

春から夏にかけて「縄張り宣言」で「ホーホケキョ」と鳴くオスのウグイスも、秋にはメスと同じように、低草木の周りを「チッチッ…」と鳴きながら飛び回るので、赤い喉を見なければ、目視でノゴマとウグイスの識別をする自信は、筆者にはない。(2020年12月10日記)

写真・文 松浦興一

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