ふるさとの史跡をたずねて【146】山神神社(因島田熊町西区)

山神神社(因島田熊町西区)

山の神を祀ったのが山神社で、山神神社と書いても同じことである。社殿の額に「山神神社」と書いてあるのでそうしておく。

山神神社のあるところが西区なら西浜明神とは随分離れているので西区が広くなりすぎる…と考えて調べなおしてみたら、金山港や西浜明神のあるところは、金山区であった。調べなおすといっても区名を書いた地図は持っていないし、字(あざ)を書いた地図では境界がはっきりしない。自分の住んでいる町内でも日常会話で使われる地区名や字名の境界を全て理解しているわけではない。地名というのは複雑なものである。それなのに郵便物はほぼ間違いなく配達されるし、救急車も電話一本でたどり着くのだから、我が国の文明度はかなり高いと思ってもよい。
しかし、西区の山神神社の場所を説明するのは難しい。車で行くのはもっと難しい。運良く道標が見つかれば、それに従い、見つからなければ近くの人に聞くしかない。スマホをナビとして使える人は、容易にたどり着けるだろう。

山はいくらでもあるのに、どうしてここに山神神社があるのだろうか。山の神は春になると下に降りてきて田の神になる。そして秋には再び山に帰って山の神になる、という話がある。これは水の比喩だと思えばよい。山の恩恵は風を遮るとか、樹木を成長させるとか、いろいろあるが、やはり水となって現れることが最大である。だから山の神を祀るということは山の水を祀っていると思っても大きくぶれてはいまい。

そう思ってこの山神神社を見ると左には大きな沢があって、少し上の方には大きな砂防ダムがある。また彩色摩崖仏の少し下には水場と呼ばれるところがあって地蔵さんもある。摩崖仏の上の峠を越えると中庄町に出るのだが、左側の山が竜王山である。ということで、水と縁のある地域であることがわかる。

なお竜(龍)王山はここの他、因島南小学校から東へ入ったところ、重井町の権現山、青木城跡などが竜王山と呼ばれており、雨乞いが行われていた山である。

(写真・文 柏原林造)

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