年に一度便りを交わす年賀状添書ありて心ときめく

年に一度便りを交わす年賀状添書ありて心ときめく

山本 福子

このように年一回の年賀状交換のおつきあいの人も多いことだろう、と言うよりも、年賀状を出す人の半分はいると思う。しかし、印刷文字ばかりの挨拶状の片隅に、小さい文字で二行ほど記憶にある字癖(じくせ)で書かれてあると、なんとなく心がときめいて来たのである。心のときめきにもいろいろとあって、この場合はしばらくこの一枚に魅入っていたことだろう。「お元気してる。また逢いたいね」、これだけの文字かも知れない、年賀の差し出し人の声が聴こえて来たのかも。

初詣で巫女の笑顔に誘われて干支(えと)の子(ねずみ)の置き物買いぬ

増成 君子

初詣でには、多くの人が、するように、拍手を打ち、鈴を振り、吉凶占いの御みくじを引き、「うんうん今年はいいぞ」とつぶやきながら、みくじは、小吉か中吉くらいが一番いいそうだ。拝殿に近づく前に、ちらっと、社務所の破魔弓やお守り売り場に目をやる、可愛い巫女さんがいるのは気が付いていたが、ついついその笑顔に乗せられてしまったのだろう。この一首の短歌からは、売る巫女の笑顔と共にネズミの置き物を手にした作者の笑顔も眼に浮かんでくる。

わが留守にお祓いに来し神主に塩と思いて砂糖出ししと

渡辺スズ子

歳の瀬と新年の習慣にはそれぞれのお国柄があり、伝統がある。この歌の場合は「まあ…」という驚きの声と憎めないおかしさがこみ上げて来る。神主と塩を出した人、それにこの歌の作り主。三者三様の思いがして、どちらも真っ白で、一と舐すればすぐ分かるのに…と思ったのである。

(歌の点景 文・池田友幸)

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