【~7/30】父への想いを刻んだこよみ 宮地寿美子木版画カレンダー展 ギャラリー喫茶ブラームス(因島田熊町)

尾道市因島田熊町のギャラリー喫茶ブラームス(TEL 0845-22-5112)で、「宮地寿美子木版画カレンダー展」が7月30日まで開催されている。平成21年(2009年)から令和4年(2022年)までの14年間、毎年作り続けたカレンダーの作品展である。

版画用のシナベニヤ板6枚それぞれに絵と2カ月分の暦をひと文字ずつ刻み、さらにその時々の想いを伝えたいと表紙を彫り、和紙に刷る。集中力と根気と体力のいる作業だ。一年分は7枚の版画で構成されている。14年分のカレンダーということは、98枚の版画を一度に鑑賞できるまたとないチャンスである。

宮地寿美子(みやちじゅみこ)さんの版画歴は、府中市で暮らしていた時から始まる。国府公民館の版画教室に参加した。その後自立して府中市美術展に初めて入選。

因島にUターンしてから27年、木版画への創作意欲は盛ん。因島美術展・尾道市美術展にも幾度となく入選している。

「木版画の魅力は?」と尋ねると、「一人でコツコツ楽しむことはきらいじゃない。一枚目を版画用の黒インクで刷って和紙をめくった時、イメージした通りにできたときの醍醐味は格別。すかーっとする。さらに黒の濃淡を微妙につけながら完成まで一気に仕上げていく。この楽しさ!」と言う。

因島重井町の文化祭に作品を展示したことがきっかけで、12年前から東生口公民館で毎月一回(火曜日13時30分)版画教室を開いている。生口島や因島の愛好者たちの交流の場になっている。

父を偲ぶ「守礼の門」

カレンダーは平成21年(2009年)から始まっている。表紙は「守礼の門(沖縄)」。太平洋戦争の沖縄戦で昭和20年(1945年)6月20日に戦死した父親の足跡を家族で訪ねた。寿美子さんが生まれる10日前に出征した。「外地」でなく「内地」だというのでよかったと思っていたら沖縄だった。会ったこともない、写真もわずかしかない。顔は母親似だが、気性は父親譲りだと親族は言うそうだ。

沖縄県南部の糸満市摩文仁(まぶに)の丘に建てられた県立平和祈念公園には、「沖縄戦終結50周年記念」として戦没者の名前が刻銘された慰霊碑「平和の礎(いしじ)」がある。そこには確かに父「宮地松義」の名前が刻まれていた。今でも父親のことを話すと涙が思わず出てしまうと話してくれた。その想いをこめて木版をひと彫りひと彫り彫りすすみ、完成したものである。

親族の一人、毛利京子さん(尾道市因島三庄町)は、そのカレンダーを見て感動して、次のような短歌を詠んでいる。「表紙には守礼の門の版画あり父を偲ぶ手づくりのこよみ」。

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