因島で見た野鳥【3】キジ

全長オス80cm、メス60cmの留鳥(季節を問わず生息している)。

キジは、我々にとって最も馴染深い鳥の一つで、万葉集第8巻に、「春の野に 求食(あさ)る雉(きぎし)の妻恋(つまごい)に おのがあたりを人に知れつつ 大伴家持」とある。

「春、餌をあさるキジが、妻を恋したって鳴くので、人にその所在を知られてしまう」とキジを危ぶんでいる心情の歌でしょうか?

因島でも初夏に、オスが繁殖相手を求めて、「ケーン ケーン」と鳴く声を耳にしてキジの生息を知る。オスは、顔に赤い肉垂を着け、青・緑の派手な色合いの羽衣であるが、草むらの中にいると意外に見つけにくい。メスは、茶色の地味な羽衣である。地面に作った巣で、メスだけで抱卵・育雛をする。危険が迫ってもメスは巣を離れようとせず、逃げ遅れることもあるようで、母性本能が強いとされている。1947年にキジは、日本の国鳥に指定された。その理由には、日本人にとって身近な鳥であることと、母性愛が強いことなどが理由にあるようです。

(写真・文 松浦興一)

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