見えてこない因島の将来図 危惧される通過点としての「やまなみ街道」

掲載号 15年01月31日号

前の記事:“広島の原爆で死亡した故松下秀一郎さん墓前先輩の麓さんらが祈り
次の記事: “囲碁まつり女流秀策杯 藤沢里菜本因坊が連覇

このところ旧因島市の将来図が見えてこなくなった―という声を耳にすることが多くなった。尾道市へ合併するまではある一面で統廃合によりムダがなくなり道州制度への道が開けてくると単純に考えていたが、そうは問屋がおろさなかった。

むしろ、ムダをはぎ取ると、またムダが出てくるお役所のシステムはどこまで続くかトカゲの尻尾切り。その尻尾切りのシワ寄せを地方がかかえるのだから先が見えぬわけである。

これでは地方都市をチェックする立場の首長議員もやりにくい。有権者からボロ議員と無能呼ばわりされ投票率は下がるばかり。どうやら住んで良かったと思える郷土づくりに何かを忘れてはいないだろうか。山にへばりついて建っている瀬戸内海沿岸の島しょ部。狭いアクセスロードなどのほか社会インフラ整備が必要。東洋のエーゲ海だと天から授かった多島美を誇っていると尾道市は全国に遅れを取り、忘れ去られ尾道松江線(中国やまなみ街道)も山陰―四国への通過点になりはすまいか。

(村上幹郎)

関連書籍

E