笑顔で終戦 広島県大会決勝 涙のない名勝負
掲載号 13年08月03日号
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練習中は「水飲むな」「肩冷すな」(水泳禁止)など野球部員にとっての掟が厳しかったのは昔の話。白い歯を出して笑みを振り撒こうものなら鉄拳が飛んだものだった。
戦後、何もかも変ったことで戦前、戦後派は常識の再確認をしなければ、うかつにスポーツの世界だけでなく政治発言もままならぬご時世。言いたいことを率直に言う政治評論家は「歯に衣着せぬ」ということわざをどう使い分けをしているのか腹の内をのぞいてみたい。
それにしても今年の甲子園への道のりをかけた広島県大会決勝は延長15回再試合という熱戦のあげく瀬戸内・山岡投手が県北の新庄・田口投手に投げ勝った。両投手とも緊迫したゲームにもかかわらず笑顔の終戦。高校野球につきものの涙はなかった。記者時代から取材経験を通して感動の涙を共にした名勝負は数少ない。両校ナインの笑顔から県史に残る名勝負が生まれ涙を流したのはスタンドの応援団でありテレビ観戦者だった。球児の甲子園のドラマはこれから始まる。
(村上幹郎)


