参院選で触れられない道州制

掲載号 13年07月13日号

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安倍政権は衆参のねじれ現象巻き戻しを今回参院選の題目にあげているが、どの政党も道州制導入に向けた基本法案にふれようとしていない。むしろ避けて通っているようで受け皿となる全国知事会までも「道州制が国民に十分理解されていない」と賛否両論。国と地方の協議の場をつくるよう強調している。

敗戦後、日本列島はアメリカなど戦勝国の占領下におかれ、マッカーサー将軍の方針は日本の都道府県をアメリカのステイツ(州)制度と考えていたと先輩記者から聞かされてきた。いまでいえば道州制にピッタリ当てはまる。

交渉に当たった吉田茂首相は焼土と化した日本列島の平和的再興には中央集権によるデモクラシー教育を力説。敗者が勝者を説得、都道府県制度がすすめられた。

その一方で6・3・3制の学校制度、農地改革などGHQの方針を押し付けられたが、平成の市町村合併で勢いづいたかに見えた道州制だが中央省庁の解体再編など地方分権を進める抜本改革を停滞させてはならない。

(村上幹郎)

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