内海造船が航海で検証 省エネ装置「ステップ」約3%の効果を実証

掲載号 12年05月12日号

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内海造船(株)は、自社で開発した省エネ装置「ステップ」を同社で建造した5000台積自動車運搬船「ジュピタースピリット」に搭載し、実際の商用航海で検証し、波浪中で約3%の効果を実証した。

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「ステップ」は、波浪中の波を抑える船首喫水線上の板状の省エネ装置。船舶が走行すると船首が海水を押し進むため、船首部で海面がスプレー状に盛り上がる。この波が抵抗となって船速が低下し、燃費悪化の原因になる。

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「ステップ」は、このスプレー状の波を船体から剥離させることで速力低下を抑え、結果として燃費悪化を減少させることができる。

装置を搭載した船は、昨年6月に竣工した。全長183メートル▽幅30・20メートル▽深さ28・80メートル▽国際総トン数4万5961トン▽航海速力19ノット。

運航船社の日産専用船(株)の協力でステップを装備した船と、装備しない同型船との比較データを取得し、効果の検証を行った。

「ステップ」の開発は平成21年度から23年度において、国土交通省、日本財団日本海事協会、日本造船技術センターによる支援と、海上技術安全研究所の研究成果を活用して実施した。

役員の異動は次の通り(6月22日)。

【取締役】

執行役員営業本部長=増田龍樹、同管理本部長=原耕作▽監査役(執行役員管理本部副本部長)=巻幡健次。

【退任】

取締役常務執行役員=村上修一、取締役=安保公資、監査役=宮武昌夫。

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