大河ドラマ「平清盛」におもう

掲載号 12年01月01日号

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東日本大震災復興にスポットがあてられるたびに直接被害のなかった西瀬戸しまなみ海道沿線の住民は心から新年を寿ぎあっていいのだろうかと後ろめたさを感じる迎春です。

昨年はNHKの「坂の上の雲(原作・司馬遼太郎)」で四国・松山は観光客が増え、今年の大河ドラマ「平清盛」は安芸の宮島に過去最多の集客を見込み交通網がパンクしないかという勢いだ。

かつて海島博の県東部メイン会場(因島フラワーセンター)も戦艦「大和」ロケ跡公開(尾道市向島)も大当り。観光客がどっと繰り込んだ。朝ドラではお好み焼きの「てっぱん」で尾道がクローズアップされた。

NHKにはこれまで観光スポットを当ててもらったがいずれも一過性に通り過ぎたようで口おしい気もする。

坂の上の雲では日本海戦で村上水軍の兵法を活用してロシアのバルチック艦隊に勝利。平清盛も瀬戸内海の海賊衆とかかわりが深い。「祇園精舎の鐘の声、諸行無情の響きあり…」と悠長に古典に浸るのも良い機会でありはすまいか。

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