因島大浜町神明祭 大とんど4基が豊年・厄払いの舞

掲載号 11年02月12日号

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400年の伝統を受け継ぐ因島大浜町(宮地勝利区長会長)の神明祭が6日、同町公民館広場などで、町をあげて盛大に行なわれた。豊年と町内の無事・平穏を願う新春行事で、年間最大の祭りである。以前は島内の他の地域でも行なわれていたと言われているが、現在は同町だけでつづいている。

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前日から、東・西・中浜・沢崎の4地区の当舎(とうや)に住民が集まり、男性はとんど作り、女性たちは祝宴の準備にとりかかった。いやおうなしに雰囲気が盛り上がっていった。

この日に向けて、若者たちも全国から里帰りしてきた。バス通り沿いには、筆書きで巨大な寄付者一覧が貼り出されていた。

当日の午後2時に合わせて4基の大とんどが、男衆に担がれて広場に集結してきた。祭りの中心は、初老(41歳)の四五六会の12人と、還暦の卯辰会37人の男女が担った。

伊勢音頭に合わせ

およそ500人の老若男女が会場をうめるなかで、「伊勢音頭」に合わせて練り歩く。やがて祭りは最高潮に達する。

会場全体からあがる「オッセー、オッセー」のかけ声に勢いづき、すべての大とんどが押し合い、勇壮な絵巻きを競った。

その後、住民は大とんどを各地区に持ち帰り、各戸のしめ縄とともに燃やしたり、その火で餅を焼いた。

夜は、各組の当舎に集まり、盛大に祝宴を開き、親睦を深めた。

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