しまなみ海道の明暗 1兆円構想、渡橋料値上げと観光圏整備事業認定

掲載号 10年05月01日号

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 新しい知事が誕生して「瀬戸内・海の道1兆円構想」をマニフェストに掲げた。だが、何のことやら雲をつかむような話で関心が高まらなかったことは言うまでもない。よくよく問い質してみると、中四国沿線5県の観光消費額8千億円を1兆円に引き上げようという構想である。

 それでは何をどうして、何を創造するのかというと具体的な計画はこれからという。それよりも沿岸住民の関心事は、渡橋料金の実質値上げ問題。公約違反で「サギ」だと憤懣やるかたない。渡橋料の値下げで廃業へ追い込まれるフェリー会社の事情が絡んでいるから厄介だ。あちらを立てればこちらが立たず、両方立てれば身が立たぬ―といったところ。

 そんなことにおかまいなく国土交通省は28日、尾道市と愛媛県今治市に上島町をエリアとする瀬戸内しまなみ海道の振興プランを「観光圏整備事業」に認定した。実施主体は官民の協議会。2泊3日以上の滞在型観光地を目指し国が2年間財政支援、これから具体策をねってゆく。

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