協議が進む「よど号」ハイジャック犯

掲載号 08年06月28日号

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 北京での日本と北朝鮮の外務省担当者協議で「よど号」ハイジャック事件の犯人を日本に引き渡す話し合いが進んでいるという。

 この事件があったのは年前。50歳未満の若い人たちにとっては遠い昔の歴史的な話である。だからといって教科書で扱うほど昔でもない。この事件が起きるまでは飛行機に乗る時に手荷物検査などなかった。だから凶器を持ち込むことはむずかしくなく飛行機には愛称がついていた。ハイジャックされたボーイング727型機は大阪の「淀川」にちなんでつけられた。

 「よど号」乗っとり実行犯は共産主義者同盟赤軍派を名乗る若者たち。組織の方針に対立、飛び出していたので日本共産党とは無関係で「赤軍」とは「革命のための軍隊」という意。1970年代は、日本中で学生運動が盛んになり共産主義革命が近いかのような勘違いをした若者が大勢いた。世界同時革命を主張、世界各地に拠点を築こうとして第一歩として北朝鮮を選んだよど号事件。荒唐無稽としかいいようがない。

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