故郷への恩がえし 大浜川柳会 河野重夫さん(70)

掲載号 08年02月23日号

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「 古希なれど 老人会では若い衆 」

 これは所属している大浜川柳会ではじめて詠んだ句である。

 同会は昭和49年に河野(旧姓石川)寛水さんがつくった。これを絶やしてはならないと町民らの協力で活動をつづけている。

河野重夫さん

 日々故郷への恩がえしの想いがつのる。大学をでて県庁に入った。最初の赴任先は三原柑橘試験場。それをかわきりに、10年以上にわたって職員として農業にかかわってきた。

 その後、農政部、東京事務所などで活躍し、平成10年で退職を迎えた。長男の重夫さんが地元を離れている間、両親が近所の人たちに助けられながら暮らしてきた。その恩を少しでもお返ししたい。

 広島県庁退職後、万田発酵株式会社に入社。同社の酵素を活用した畑作経営の普及と指導にあたってきた。

 昨年同社を退社。今では「楽しみの農業」「自家菜園」をモットーに畑仕事に精をだす毎日である。亡父が守り抜いてきた畑に、ミカンやハッサクは無論のこと晩白柚(ばんぺいゆ)など16種類の柑橘を栽培している。春夏秋冬、一年をとおして柑橘を味わえる環境をつくりあげてきた。

 呉出身の妻・千佳子さん結婚後、23年間に10回の転勤・引越しだった。重夫さんは健康のために、3000メートル級をめざした山歩きの訓練も欠かさない。

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