人類とお酒の関係

掲載号 08年02月16日号

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 洋酒や焼酎ブームで趣好飲料酒の脇役になっている日本酒。それでも醸造元は平成17年度国税庁酒税課調べによると鹿児島県を除く北海道から沖縄県までに2056場あるという。

 人類とお酒の関係は紀元前をはるかにさかのぼり、一般的にはキリストの最後の晩餐のブドウ酒や記紀神話に出てくる八岐大蛇(やまたのおろち)退治の酒造りなどがあげられる。

 古今東西を問わず、古代の人々にとって甘酸っぱい果汁や穀物が沸き立ち、飲むと気分がよくなる液体ができるのは神から与えられた神秘的な魔法の液体であったろうと思われる。

 酒造りに近代科学のメスが入ったのは、19世紀のルイ・パスツールから。それまでは酵母がアルコールを発酵していることが科学的にわかっていなかった。それからは酵母やこうじ菌が醸造以外の分野でも活用されるようになった。

 「酒は百薬の長」という言葉通りさまざまな効用を人にもたらす。飲み方によってはトラにもなり健康や精神の弊害になることもある。

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