子ども達への伝承願う 馬神太鼓保存会 村上昭彦さん(68)

掲載号 07年12月08日号

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 尾道市因島重井町には、村上水軍の山城があったと言われている馬神(うまがみ)山がある。その名に因んで平成3年、その麓に住む村上昭彦さん(68)は中学時代の同級生や小学生たちに呼びかけて、重井町馬神太鼓を始めた。

村上昭彦さん

 子どものころから太鼓をたたくのが好きだった。水軍時代にはきっと太鼓が打たれていたはずだと、出陣の様をイメージした「早瀬」、地元でつづく夏祭りの太鼓のリズムを取り入れた「ふるさとのまつり」を自ら作曲した。最初は村上水軍陣太鼓保存会の指導をうけた。

 本業は野菜の専業農家。冬はキヌサヤ、キャベツ、ホウレンソウなど、夏は夏野菜と、一年中多忙だ。毎週火曜日の夜が練習日になっている。

 出演は地元の行事が中心で、メンバーは大人が6人。幼児・小学生が15人、高校生が7人。春の重井町白滝山の観音参り、秋の敬老会と町民文化祭。夏祭りや盆踊りの笛を吹き、太鼓の打ち手としても活躍する。

 自分のことを若いと思っていたら、いつの間にか長老になってしまった。最大の関心は、子どもへの伝承にある。普段から小中学生への指導に力を込める。今年は、重井小の学習発表会で子どもたちが馬神太鼓を演奏。公開授業の体験学習にもかかわった。
趣味は油絵と釣り。

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