民主党と国民新党の間柄は「同床異夢」

掲載号 07年11月24日号

前の記事:“客帰り気が付くと小さな棘(とげ)がある脳よあのとき眠っていたの
次の記事: “空襲の子【64】因島空襲と青春群像-巻幡家の昭和-公職追放を越え 初の因島市長選(上)

 参院で統一会派を組んだ民主党と国民新党の間柄は「同床異夢(どうしょういむ=夫婦が同じ床に寝ながら、別々の夢を見る)」。自民・公明、社民にも同じことがいえるので責めるわけでない。

 国民新党の亀井静香代表代行は「郵政見直しは、わが党主張の一丁目一番地。政策で協調できない野党共闘は国民を惑わせる」と、共闘凍結も辞さない発言。あわてた民主党側は「行き違いがあった」として再調整するありさま。

 参院選で民主党に協力、選挙後の情勢次第では与野党内のキャスティングボートを握る戦略だったが民主党の予想外の大勝でその狙いが外れた。与野党に接点を持つ国民新党だが、法案提出には参院で10人以上、衆院で20人以上が必要で、単独ではできない憾みがある。

 他方、民主党は郵政民営化見直しでは世論の幅広い支持が得られないという読みもある。端的にいえば、政界再編に活路を求める国民新党と政権交代を目指す民主党との思惑のすれ違い。だが、お互いに背に腹は代えられない。

関連書籍

E