傍目八目

掲載号 07年04月14日号

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 平成の大合併後の地域の在り方、格差是正、政治とカネの問題…。さまざまな争点を抱える統一地方選挙の前半戦は幕を閉じた。尾道市選挙区は政党との距離感が各候補の戦略に複雑に絡み合ったが、終ってみれば自民系が上位3議席を占め保守王国の神話は崩れなかった。

 県下全域では今回の県議選で議席を失った現職10人のうち全員が自民党系。過去の知事選をめぐる疑惑が表面化、知事の辞職を勧告した議員6人と知事を支えた議員4人が落選。両勢力への有権者の審判は「痛み分け」。

 県議選の余韻覚めやらぬ9日の月曜日。尾道市役所の記者クラブを訪れた元因島市長の岡野敬一さん。無所属で立候補すると記者会見。新尾道市最初の首長選の無競争に不満を抱いていた有権者に一石を投じた。これで今期限りで引退する亀田良一市長の市政を継承すると出馬表明している同市向島町出身の元教育長平谷祐宏さんとの無所属新人の一騎打ちの公算となり、旧尾道市民にとっては12年ぶりの市長選が実現する。2人とも島の出身である。

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