三和ドック艤装桟橋完成 効率アップに期待 28日竣工式

掲載号 07年03月24日号

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 船舶修繕の国内大手、三和ドック(株)(尾道市因島重井町600、寺西勇社長、TEL0845-26-1111)は、エンジンやパイプなどの艤装作業をする両岸利用できるくい打ち桟橋の拡張工事が完成、3月28日(水)に竣工式を行う。

三和ドック艤装桟橋

 拡張工事は32年ぶりで、世界的な海運業界の活況で造船各社が新造船建造に目を向けるなか、修繕船にこだわり効率アップを狙ったもの。20億円を投じ専用岸壁から沖合に向け、長さ300メートル、幅22メートルの桟橋を建設した。普通の船舶なら3隻接岸可能で、これまでの船が沖合に停泊「順番待ち」ということが解消できる。

 同社は、三基のドックで年間260隻、接岸桟橋で同100隻の修繕船の受け入れが可能となり内航・近海航路の受注は国内トップに立つ。

修繕船にこだわり人材育成

 同社は1961年、寺西勇社長の父儀正氏が因島田熊町で第一船舶艤装として創業。70年に因島の北端にあたる現在地に移転、社名を「三和ドック」に。従業員210人。協力会社150人。資本金7000万円。2006年8月期の売上高48億5500万円、経常利益は4億5400万円。

 修繕船は、貨物、タンカー、石油化学製品やガス、セメント、冷凍品運搬船と多種多様で幅広い経験と専門的な知識が必要。このため積極的な設備投資と人材確保育成。高級ホテル並みの船員寮「イルヴェール三和」を建設、修繕中の船員に快適な環境を提供するなどそつがない。

 団塊世代が大量退職する年問題は不況時も継続的に新卒者の採用をしてきたので社員の断層がなく同業他社よりも平均年齢は10歳近く若い強みがある。

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