早いもので美術館10周年と喜寿を迎えた平山郁夫さん

掲載号 07年03月17日号

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 早いもので美術館10周年と喜寿を迎えた平山郁夫さん。昭和5年(1930)6月15日生まれというから間もなく満歳の誕生日を迎える。

 還暦を過ぎたころと記憶しているがパーティーの乾杯のさいグラスに口をつけられなかった。あとで聞いたことだが「55歳の時、スパッとやめた」という。壁画の仕事であと10年。70歳までは50代の状態を持たさなきゃいけないと節制を始めた。それに元来、きらいな方でないから一杯が二杯になるから時間が惜しい。

 それにどんな所でも、いくらでも飲めるようになっていた。しかし、酒も飲み、面白おかしくふるまい、その上で仕事もやるという若いころならともかく、この年になると無理。仕事というのは、ハングリーでないとできない。やりたい放題やっていると、いざというときに集中力が持続しない。

 修道中学時代の同級生で因島大浜町の麓忠義さんによると「郁さんはいまでも腕立て伏せを毎日50回している」と聞く。2人とも被爆手帳を取っていないが「被爆を忘れてはいない」と口を結ぶ。

(村上幹郎)

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