第五北川丸追悼慰霊祭 高齢化により50回忌で最後

広島県内で戦後最大の海難事故「第五北川丸」の沈没による犠牲者を追悼する慰霊祭は8日午前11時から三原市佐木島にある慰霊碑前で営まれた。あの悪夢から50年が過ぎた。

筆者は産経新聞社会部の駆け出し記者時代の出来事で佐木島の砂浜に無数の水死体がならんでいた惨状が今にも鮮明に浮かんでくる。だが毎年行なわれてきた慰霊祭も関係者の高齢化により今回の50回忌で最後となる。

記憶を呼び覚ますと、1957年4月12日の昼下がりのこと。定員3倍の瀬戸田町耕三寺の花見帰り客230人を満載して尾道港へ向う北川丸(39トン)が佐木島沖の三原瀬戸にある寅丸礁付近で船底を乗り上げた。バランスを崩した船体は甲板で春の海を満喫していた乗客を海中へ投げ出し船尾から沈没。旅客112人と乗組員1人が死亡、49人が負傷した。

このほか昭和30年代には宇高連絡線紫雲丸衝突事件などが発生したが、このことなど瀬戸内海の架橋計画を促進する一因になったことを忘れてはならないだろう。

(村上幹郎)

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