ふるさとの史跡をたずねて【59】田島天神山城跡(福山市内海町田島)

田島天神山城跡(福山市内海町田島)

因島村上氏初代の備中入道吉豊は、正長元年に田島地頭になったので、翌永享元年(1429)に子息四郎吉則を田島へ住ませた。

田島村と横島村は昭和26年以来陸橋で結ばれ、昭和30年に合併して沼隈郡内海町となった。その後、平成15年に福山市と合併した。田島は平成元年に完成した内海大橋によって沼隈半島と結ばれている。内海大橋は因島の東側から見える。また、因島に面しているのは横島の大浜海岸である。田島の東部には箱崎漁港がある。

四郎吉則は初め布刈瀬戸を望む299メートルの大坂山に砦を構えたが、ほどなく海抜50メートルほどの海に面した小山へ移った。現在、天神社があり天神山と呼ばれている。北側には一段下がった平地があり、向いは百島である。見張所があったのかも知れない。

天神山は田島の西端近くにあり、その麓には江戸時代中期から明治にかけて繁栄した麻網問屋などの商家が軒を連ねる通りがある。その通りの複雑な鉤の手状の屈折は初期城下町として作られた名残だと考えられている。

四郎吉則は、尾道浦の長江で問丸を営んでいたと言われ、15世紀中頃までは塩田を経営していたと思われている。その塩田跡が初期城下町に変わる頃、田島村上氏は因島村上氏から能島村上氏に変わった。

(写真・文 柏原林造)

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