重井公民館で特別講座「モルドバの医療支援でみたこと」土屋咲子さん(ルーマニアグラスペイント講師)

尾道市立重井中学校(藤本弘興校長全校51人)は5日、重井公民館で講師を迎えて特設講座を行なった。

講師は尾道市久保在住でルーマニアグラスペイント講師の土屋咲子さん。テーマは「ウクライナから避難した人々の医療支援で、見たこと、感じたこと、今思うこと」。

重井中教員が質問して土屋さんが答える形で行われた。

土屋咲子さん

土屋さんは今年5月~7月の3カ月間、日本から派遣された医療チームの一員として、ウクライナ西隣の国モルドバの避難民センターで従事した。チームは医師1人・看護師2人・土屋さんは通訳と法律相談アドバイザーの4人。

ロシアのウクライナ侵攻によって隣国モルドバに避難してきた人々は、これからの生活、家族を残してきている不安と悲しみに襲われることも多く、母国語(ウクライナ語)での生活面のサポートが必要とされている。持病のある人の診察や薬の処方、ケガの手当など内科・外科・メンタルケアすべてにかかわる医療支援が任務である。

現地は、モルドバ語。そしてウクライナ語、ロシア語を話す人もいる。土屋さんはルーマニアの大学で学んだり長く暮らしていた経験から、モルドバ語を使える数少ない人材として派遣されたという。

「戦時下でモルドバに行くことをどうして決意したのか?怖いと思ったことはないのか?」という問いに、土屋さんは「不安や怖いと思ったことはない。言葉ができる人がいなかった。第二のふるさとである現地の、お世話になった人々にどうしても恩返しがしたかった。私にできないとしたら、他の誰にもできないだろうと思った」と答えていた。

「ウクライナに残っている人たちはどう考えているのか?」の問いには「自分の国を守るという強い使命感をもっている。いかに守っていくか考えている。」と、避難してきた人たちの想いと対照的な力強いエネルギーを感じたという。

またウクライナの港町オデーサに住む知人を訪ねた時、地雷が沈められている海の近くで過ごす人々の日常生活にたくましさを感じ勇気をもらったという。

最後に、「知らない国・土地を想像してみてください。世界は広い、何でもできる。どう行動するか、どう考えるかということは思いやりに通じる。」と生徒に訴えた。

土屋さんは、「自分が体験したことを忘れないうちに日本の関心が薄れないうちに、発信していきたい。行っておしまいにはしたくない」と語っている。

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