因島で見た野鳥【63】ジョウビタキ
スズメ目ヒタキ科の一種で、全長14cmでスズメよりやや小さい。主に中国大陸で繁殖し、日本には冬鳥として渡来する。因島では農耕地、草地や人家の周りでよく見かける。
オス(写真上)は、頭が灰白色で喉が黒く、胸から腹にかけて橙色で、背は黒褐色。次列風切(羽)と三列風切の基部に白い模様(翼帯)があり、羽をたたんだ状態では、腰近くの白斑として目立つ。
メスは(写真下)、オスと同様の白斑があるが、頭も含め全体に淡い褐色で、オスとの識別は容易である。
オスとメスは、それぞれ別の縄張りを持ち、縄張り意識も強く、鏡やガラスに映る姿を縄張りへの侵入者とみなして攻撃することがある。縄張り内の同じ場所に何度も来るので見つけやすい。「ヒッ ヒッ」とか「カッ カッ」と火打ち石を叩いたように鳴き、「ひたき」と呼ばれ、オスの頭が「じょう」(尉:老翁の能面)に似ていることから、「ジョウビタキ」と呼ばれた。因島では、「もんつき」とも呼ばれている。
鳥類保護連盟富山県支部発行の「らいちょうNo.120」によると、2010年10月にロシア沿海地方で足環をつけて放鳥したジョウビタキ(体重17.5g)を、富山県支部が11月に富山県氷見市で回収し、ジョウビタキが約800kmの日本海を一気に渡ったことが明らかになった。氷見市で再び放鳥した時の体重は16.1gであった。ロシアで放鳥されて日本海に出る前に、多少脂肪を蓄えていたであろうから、正確には分からないが、3g前後の脂肪をエネルギー源にして日本海を渡ったと考えられている。
(写真・文 松浦興一)
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