「絵の見方」【3】青木廣光さん 三人展ギャラリートークより

続・画家への歩み

みなさんご存知ないと思いますが、あるものみな売ってね、生活していた。そこへ帰って行ったんです。僕が帰ってきた時は家しかなかった。親父のものも何にもなく全部裸で、小さい水屋があっただけです。

あとみんな売ってしまってね、私の好きな焼物があったんです。布袋さんを焼いた九谷焼が、高く売れたらしい。タケノコ生活で、僕が帰ってきて何にもなかったんです。そういう中から、なんとかしなきゃ食べられないからと思って、半年、身体を養って、臨時で土生中学校へ勤めた。

そこに岡崎勇次という先生がおられた。それで岡崎先生はおひとりで描きながら中央の光風会に出品し、日展に出品し、入選を重ねていた。

ある日、寂しいから青木さんちょっとあんた絵を描いてきてみんかのう。子供のころ描いていたスケッチを持っていったり。あんた描けるじゃないか、描こうや。というようなことでね、20号のキャンバスと絵の具を岡崎先生に全部使わせてもろうて、第5回広島県美展に出品したら初入選。

それから学校で図工科を教えるということになると青木さん、中央展に一回入ったらええど。あっそうですか。それで田熊造船の入り口に大きな赤いボイラーが置いてあった。その赤いボイラーをテーマに、50号の絵を描いた。そしたらそれがまた入選した。

それから2年目に、青木さん日展に入ろうね。一回は日展に入ろうな。その時は初めて30号を出品した。

僕らの会の理事で寺内萬治郎という先生が、裸婦ばっかり描いた人で、裸を描いたら日本一というようなことを言われるような立派な人でしたが、その方のところに絵を持っていったら生名の渡し場からちょっと本村に寄った方に段々の丘がありまして、そこに松が5本生えとった。

その松の樹間を通して、今の城山クラブ、ナティークですね、それから日立の倉庫、天狗山、それを入れて描いた作品が日展初入選したんです。

出品の際、寺内萬治郎先生のとこに持って行きましたら、あの山はこれぐらいでいいかなあ、ちょっと色を入れてくれた。これでいいよって、それで岡崎君、この5本松の上の方に15センチぐらい朱色を塗ってあげなさい。それでいいからと言ったので、はい僕がやりますと言うたら、どう言うたか、その寺内先生は僕の手をこうやってね、君の手が十本あったって描けないよ、岡崎さんやってあげなさいそれが初入選。

(次号へ続く)

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