瀬戸田町議会三原合併一票差で否決 21日の1市3町任意協参加は絶望的 疑問投げかけた行政主導型合併論

お盆の帰省が始まった12日。瀬戸田町議会は深夜に及び記名投票の結果、一票差で否決された。

昨秋から因島市と瀬戸田町の島同志で1市1町の合併研究会を重ねていたが今年3月4日、柴田大三郎瀬戸田町長は突然「三原広域合併(三原市、久井、本郷、瀬戸田)」を選んだ。県が示したこの1市3町と尾道広域(尾道市、因島市、向島、御調、瀬戸田)2市3町、因島、瀬戸田の1市1町の組み合わせのなかからの選択肢であった。その理由に

  1. 新市圏の発展性と瀬戸田(観光)の優位性
  2. 同質性(尾道、因島)を持ち寄るだけで新時代は開けない
  3. 町民の日常性は三原市が高い
  4. 人口規模の拡大により行財政の効率化を図る必要があり、小規模合併は問題の先送りとなる
  5. 将来に向けて夢の架け橋(瀬戸田―三原間)の現実を目指すべき

―と、合併方針を掲げた。だが、町民や町議会を説得するには町民の幸せを考える誠意が希薄だった。

町民が関心を抱いたのは三原市との合併により、瀬戸田町高根島から三原市への架橋がいまにでも可能になるのではという期待だった。冷静に考えると、昨今の道路公団の風当たりは強くとても実現は難しい。それならば「しまなみ海道」の活用に目を向けるべきだという意見が浮上してきた。

これまで関心が薄かった因島市と瀬戸田町の組合立の消防、ゴミ焼却、中学校の問題なども町民の間で話題になるようになった。

町民の生活に直接関係のある諸問題をタナ上げにして行政の都合で合併を急ぐことに無理があるのも否定できない。

合併を急ぐ 面子と本音 柴田町長苦渋の選択

三原広域の合併に旗を掲げた柴田瀬戸田町長だが、単独瀬戸田町を維持しようという町議会の声に押し切られた。しまなみ海道沿線上の尾道広域、因島市との1市1町を含め議会の意見は割れ、合併協議に5ヶ月余りを費やした。

いずれの選択肢にもそれなりの理由はあるが、きめ手になる理論的な裏付けがなく打開策も見当たらない。

すでに三原広域の任意協議会はスタート。瀬戸田町は乗り遅れた。21日には第2回目の任意協が三原、久井、本郷の1市2町で開かれ「編入か、対等合併か」について議題に入る。参加が遅れるだけ瀬戸田町は不利になる。

面子(めんつ)の問題もある。勇んで三原広域参加に駆け込んだものの町議会がまとまらず任意協設立に不参加。現状のままでは三原広域任意協の事業予算を組み替えなければならず迷惑をかけることになる。

それらの条件を考え、柴田町長は各議員の説得に動いた。7日には区町会に働きかけて議会に対し「三原広域参加の要望書」を提出した。反対していた議員が考え直した成果もあったが、議員感情を逆なでした逆効果も出た。

一票差で否決され、巻き返しをねらい三原広域にかける柴田町長は同じ議案を提出することは出来ないが何か方法があるはず。これから研究して一日でも早く三原広域任意協に参加したい、という考えは変らない。

その他の選択肢については意中になく、単独町制維持についても一部議員の意見であって選択肢でないともいい切った。

三原か単独の瀬戸田町 因島市側の思い届かず

12日の臨時町議会は向山議長を除き全員が賛成か反対の意見と討論を述べての記名登票だった。

そのうち「しまなみ海道沿線」を選択した議員は小数派。さらに因島市との合併意見は15人中2-3人。三原広域反対意見は単独町制維持を主張する数が多かった。

瀬戸田町との合併協議を打ち切られた因島市だが、議会の動向から巻き返えしに期待を寄せる複雑な思いが交錯しているが、よほどのことがない限り好転は無理だろう。

写真は一喜一憂した開票風景(上)と柴田瀬戸田町長(下)

(村上幹郎)

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