因島総合病院だより【37】良い眠りで生活習慣病を予防
良い眠りで生活習慣病を予防
因島総合病院臨床工学士 佐貫健太郎
みなさんはニュースなどで高速バスやトラック運転手の居眠りが原因で起きた事故を耳にしたことはありませんか?
家族から就寝中に「いびきがひどい」「呼吸が止まっている」と言われたことはありませんか?
これらは、睡眠時無呼吸症候群が原因となって起きています。
睡眠時無呼吸症候群とは眠っている間に「10秒以上の呼吸停止」や「10秒以下の呼吸停止を30回以上」、または「1時間あたり平均5回以上」を繰り返す状態を示します。
原因は大きく分けて二つあります。
一つ目は首や喉まわりの脂肪沈着や扁桃肥大などで空気の通り道が狭くなってしまうものです。
二つ目は脳から呼吸指令が出なくなる呼吸中枢の異常です。
「睡眠時無呼吸症候群」は私たちの生活環境、中でも食生活の変化が関係しています。ファーストフードや欧米的な高カロリー食により肥満が増えたことで「現代病」ともいわれています。
さらに、高血圧症・糖尿病・心臓病・脳卒中などの生活習慣病が合併していることも知られています。無呼吸症候群の適切な治療で合併症の改善が認められた報告もあります。
良い眠りを取り戻して生活習慣病を予防しましょう。
睡眠中の状態を知ることが快眠への第一歩!
あなたは大丈夫? チェックしてみましょう。
- 睡眠中にいびきをかく
- 睡眠中に呼吸が止まる
- 起きた時に頭痛がしたり、頭が重い
- 昼間、眠くなることがある
- メタボリックシンドロームの傾向がある。
上記に当てはまるようなことがあれば睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
自覚症状の感じ方や程度には個人差がありますから、可能であれば寝ている間のことについてご家族やパートナーに聞いてみてください。
「ちょっと疲れているだけ」、「いつものこと」で終わらせず、日常生活を振り返ってみましょう。
当院でも睡眠時無呼吸症候群の検査ができますので、お気軽にお問い合わせください。
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