碁打ち探訪今昔四方山話【19】消えた秀策揮毫の碁盤 八十年ぶりの里帰り

閑話休題 まず、お詫びしなければならないのは「消えた三原城主浅野公下賜の秀策揮毫の碁盤が百五十年ぶりの里帰り」と前述したのは「八十年ぶり」の誤りにつき訂正してお詫びいたします。なお、百五十年は秀策没後の年数になります。


現在、本因坊秀策の書簡は生家桒原家から因島外浦町の記念館に寄詫、保管されていますが、その多くは秀策の甥孫桒原澄次氏が保存に気遣ったようだ。特に書簡については散逸するのをおそれ巻物にして「本因坊秀策真蹟」とし、その巻物の祓に桒原寅四郎(澄次氏の父)氏は次のように述べています。

此に輯(あつ)むる所の手簡(手紙)は二十三通叔父秀策より其父輪(輪三)に贈られる真蹟なり。秀策幼にして頴悟(えいご=賢い)四、五歳にして碁に志し初め三原城司浅野氏に仕之後、官賜碁所(囲碁宗家四家の元締)十四世本因坊秀和の門に入り其業を大戓し碁聖と称せらる。幼にして書道を学ぶの暇なく晩年に及び当時の書家竹雪道人に師事し研鑚得る所あり。遺す所蹟其久しうして或は散逸せんこと恐れ茲に装幀し巻となし。竹雪道人(江戸の書家)の臨本と共に我が家に伝う。子孫たるもの塾読玩味して修養の資となすべし。

大正壬戊(十一年)晩秋

本文左の桒原家系図を参照していただきたいが、惜しむらくは、祓文には二十三通とあるが現在あるのは十二通しか残っていないのが残念です。他をあわせ別に現在二十九通遺されており、その中には写本だけというのもある。

また書簡の散逸をふせぐため巻物に帳りつけ祓文を書いて保管した桒原寅四郎氏は御調郡(みつぎぐん)内小学校を勤務しており、そのエピソードは次回にゆずります。

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(庚午一生)

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