春一番と風神

先週末から月曜日にかけて強風が吹き荒れた。「春一番」かと思っていたら、気象予報官はそうでないという。春一番は凍るような強風ではなく「立春から春分までの間に初めて吹く暖かく強い南寄りの風」を指す。

このころは、春到来を思わせる穏やかな日もあれば、低気圧の通過で最大風速が15-20メートルに達することも珍しくない。「地震雷火事親父」世の中で恐ろしいものを順に並べ挙げたことばだが「風」が入っていない。

風は古来よりさまざまな名前が付けられてきた。頬をなでるそよ風もあればコートのえりを立てる木枯らし、からっ風、つむじ風…。その一方で先人は「風」を敬うと同時に恐れたと思われる。大きな風袋を抱えて空に向け虎の皮の褌をまとった風神、太鼓を背負った裸姿の赤鬼に描かれた雷神。この鬼もまた神として恐れられたのである。

風の神も気まぐれなところがあるが三寒四温を繰り返し春を迎える。毎年のことながら「暑さ寒さも彼岸まで」と決めた先人が残したことわざは確かである。

(村上幹郎)

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