村上水軍兵法書と碁好き将軍家茂のPR

掲載号 13年03月02日号

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 光陰矢の如しー。寒い冬の季節に身をゆだねているうちに暦は春3月。国内外の政治経済文化に一喜一憂しながら地方紙に目を移すと市町村合併で積み残された小学校の統廃合ニュースが着々と進んでいるようだ。

 その一方で内海造船では進水式と完工式。めでたい祝いの陰に忍び寄る不況の影も否めない。街行く人も心なしか元気ないでしょう―とは造船関連下請会社の弁。

 製造業がダメなら観光へと因島観光協会は島四国八十八か所の霊場案内のパンフの整備、本因坊秀策記念館の記念品などの製作に取り組んでいるが「灯台下暗し」に気を付けてほしい。海の道しるべの灯台ではなく、家屋内の灯明台のことである。

 その下を通り抜けたもののなかには司馬遼太郎の「坂の上の雲」で日露戦争の日本海戦で勝利をおさめた「村上水軍兵法書」による陣形。今年、NHK大河ドラマ「八重の桜」で登場する第14代将軍徳川家茂は秀策19連勝のお城碁見分。これらの縁をPRしてもいいのではないだろうか。

(村上幹郎)

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