映画「わが母の記」上映会に650人 春と秋、定期開催へ

掲載号 12年12月08日号

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瀬戸田町につづいて因島に映画上映会の灯がともった。25回の上映会を行っているせとだ名画鑑賞会に連携して因島映画鑑賞会「わが母の記」が11月30日、芸予文化情報センターで開催され、午前、午後、夜の3回にわたって650人が楽しんだ。

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主催は因島文化協会。後援は、尾道市、市教育委員会、因島高校PTA、社会福祉法人・若葉。

午前は、上映の1時間以上前から訪れる人が出るほど、またたく間に会場がうまった。その数240人。午後も出足が早く、224人が観賞した。夜は、仕事明けの人たちがつめかけ190人の盛況だった。

昭和の文豪・井上靖の原作を描いた作品「わが母の記」。様々な感想が聞こえた。多くは、「よかった、また心に響く映画の上映会をしてほしい」の声。

認知症の家族を抱える女性は「映画で描かれているとおりだった。会場で笑いが出ていたが、自分には笑えなかった」と語った。また、「舞台となっている家庭は、自分たち庶民とレベルが違いすぎる」との反応もあった。

因島映画鑑賞会は上映後好評に応えて、春と秋の定期上映会の開催を決めた。因島などの島嶼部は、映画ファンが多くいるにもかかわらず、鑑賞の機会に恵まれてこなかった。その現状が打開されることに期待が集まっている。

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