だまされた架橋高速道路無料化

掲載号 12年11月17日号

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 「近いうち解散」で、うそ付き総理発言と揶揄(やゆ)され続け3か月。四面楚歌のなかで野田総理は自民・公明両党首に条件付で国会解散を16日と決めた。

 まさか―と国民の多くは思ったにちがいない。14日の党首討論を通してだが党利よりも3党(自公民)合意を優先した野田総理の形相は窮鼠猫をかむ迫力がテレビから伝わってきた。与党内部からも反対の声が上がっていたのを押し切っての判断だった。

 2009年衆院選で政権交代した民主党。期待を寄せた野党時代に作成したマニフェストは絵に描いたモチに終ったものが多かった。とりわけ架橋高速道路の無料化問題はだまされたとしか言いようがない。信頼性を失った政党選びが難しい師走の選挙になりそうだ。

 野田政権は相撲で言う死に体のなかでの衆院選。12月4日公示、16日投開票はベターでもベストでもない。さりとて自・公、第三極の太陽の党にとっても準備万端とはいえない。

 なによりも戸惑っているのは小党派候補と有権者であろう。

(村上幹郎)

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