【投稿】小学校統合に想う 学校統廃合に関する所感(2)

掲載号 12年08月11日号

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話はかわって因島田熊町の秋祭り。例年だんじりのかきてが不足して困っていますが、田熊中学校の卒業生が回生ごとに、祭り好きの若者が誘い合って、祭りにあわして帰っては祭りを盛り上げてくれます。これが一村一宮一学校の伝統であり、田熊の絆の基盤と思います。このたびの祭りにも頭に絆という漢字を剃りこんだヒョウキンな青年が帰って来て祭りを盛り上げてくれました。

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写真田熊八幡宮秋祭りの主役は田熊小学校卒業生

これこそが田熊中の絆と思います。その彼も一児のパパになっていました。そして彼らはだんじりを引きながら蛮声の限りを尽くし祭りのハヤシ歌を歌っていますが、田熊中に近づくと必ずもの悲しく廃校になった田熊中跡の校歌を歌い始めるのです。それを聴くと中学校の統合は早まったのかと思うのは私一人ではないはずです。

それにしても田熊中学校の無くなったあと、祭りの行く末は…祭りの主役は若者のため、想定の範囲を超えたスピードで新たな事態を迎える可能性があります。

学校統合の問題を語る時、いつも言われるのが町内を二分して深刻な亀裂を生むといわれますが、私はそうは思いません。誰が自分達の愛着ある財産が奪われ町が寂れる方向を推進するのに賛同するものがいますか。統合に賛成している人たちは行政に頭を撫でられると身震いする程嬉しくなるような人や、行政が絶対と信じ込んでいるような僅かな人たちだけのはずです。

ところが彼らは町の世話役が多く、力もあり、でかい声で物知りげに行政の受け売りの説明をしているので、多くの人がいると錯覚します。そのため一見町内を二分しているように思われるがそれはないのです。町内のサイレントマジョリティは明らかに統合に反対のはずです。

田中伸幸(因島田熊町)

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