橋下大阪市長の狙いは道州制

掲載号 12年04月14日号

前の記事:“統合の南小國當校長が「充実した一年」呼掛け
次の記事: “第16回因島自由大学「津波と原発」作家・佐野眞一さん

 やっぱり橋下大阪市長の狙いは道州制だった。先月25日産経新聞OB会の呼び掛けで大阪に出かけた。かつてのライバルも今は思いをさらけ出す良き友である。

 ニッポンが敗けたとき、マッカーサーはアメリカのステーツを想定して日本の道州制を検討するよう申し出た。この時、吉田茂は6・3・3制の教育制度まではゆずったが道州制については首を縦にふらなかった。それどころか逆にマッカーサー元帥をおどしあげたと時事通信の記者だった青山晴雄氏からよく聞かされたものだ。

 日本の歴史のなかで「お米騒動」という農民のクーデターが起きている。敗戦の混乱と食糧難で何時暴動がおきるか分らない。なんでもいいからまず食糧援助が必要。そして明治の廃藩置県の存続を押しつけた。

 敗者が勝者を説得したのだから痛快である。もっとも軍人と政治家の外交にはこれほどの差があった。その後、ときはたったが平成の大合併につづいて道州制へ移るものとばかりと思っていたが議論は政府内で進んでいない。

(村上幹郎)

関連書籍

E