常用漢字について

掲載号 10年12月04日号

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 常用漢字に新しく196字が追加され手書きが難しい漢字も多くあり「憂鬱」になってくる。1946年に告示された当用漢字1850字を新聞社に入社してから読み書きに挑戦した。即実践で毎日の仕事がテストを受けているようだった。

 この当用漢字をもとに81年に1945字を定めたが2005年に見直しを諮問、文化審議会が5年かけて審議、今年6月に常用漢字表の改定を答申した。学習指導要領によると1606字を小学校に割り当て、中学校卒業までに常用漢字の大体が読めて、高校で主なものが書けるよう目指している。

 いまの中学生は携帯電話などで難しい漢字を変換することはできても本当の意味を理解しているかどうか分らないので指導法が大変だと思われる。その一方で漢字ドリルなど教材販売側は工夫のしどころと、鼻息は荒い。中学生を対象に読み書きができるようになるワークブックも準備するという出版社もある。一般的には「俺」が加わり私を「わたし」と読むのがOKになった。

(村上幹郎)

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