タスポ保持者はほとんどいない、さっぱり売れなくなったタバコ販売売店 スーパーはホクホク顔

掲載号 08年05月24日号

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 「半分どころか、8割減まで落ち込んできた」―と、店頭に並んだ2台のタバコ自販機をうらめしげに見詰めながら店主が吐き捨てるようにいう。5月になって成人識別カード「タスポ」の利用が始まった途端、さっぱり売れなくなったタバコ販売売店。憮然とした表情で「これじゃあ自販機の維持費も出ない」と、御託を並べ愚痴ることひとしきり。

 片やスーパーの店長は、ホクホク顔で「お蔭様でタバコの売り上げは好調です。今月に入って2倍は増えたかな…」とレジ脇の透明ケースにずらりと並んだ10箱入りのカートンを横目でちらりと見る。

 周りの愛煙家でタスポ保持者はほとんどいない。大体が小売店やコンビニで買っており「5月になると面倒なのでこの際、タバコをやめる」と言っていたが、本当にやめたという奇特な御仁はひとりもいない。

 タバコ税を払って世間様に肩身の狭い思いをしなければならないご時世。政治のかけ引きに使われるガソリン税etc。憤懣やるかたない世の中になったようだ。

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