日本人はそんなに不幸じゃないはずだ

掲載号 08年05月10日号

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 ゴールデンウィーク(4月25日 - 5月6日)は大きな異変もなく、マスコミ各社は毎年のことながら帰省とUターンラッシュを点描。「平和なニッポン」にホッとする一コマと「これでいいのか」という不安にさいなまれる問題も少なくない。

 何もないから幸せだと言い、幸せすぎると怖いと言う。苦労した人がそれを感じるので人生経験の浅い人は自立や積極性を尺度に幸福感が低いという。心の構造が違うのだから、どちらの考えが良いのかいちがいに言えない。

 いま、国民を怒らせている年金問題や高齢者医療など日本人が世界で最も長寿の国民になったから起きた問題である。長生きしたから不幸になったという考えもおかしい話である。「長寿」という言葉は辞書によると、平均年齢よりも長生きすること - と釈している。ことぶくという意もあるが、尺度の違いに留意したら日本人はそんなに不幸じゃないはずだ。

 粗食や自然食の日本人は平均寿命は短いとされたが、今では健康食としてブームになる時代である。

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