小泉チルドレン「お国替え」メディアのあり方に疑問

掲載号 08年03月29日号

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 このところ政局は解散・総選挙がらみと受け取れる国民不在の国会が続いているが、与野党とも選挙準備が間にあってないのが現状だろう。そんな中でメディアは小泉チルドレンの「お国替え」情報を頻繁に報道する。

 お国替えとは大名が領地から他の地方へ移ることと思っていたが、広辞苑にも国語辞典にも出ていない。御国(おくに)の項に「江戸時代、大名の領地の尊敬語」とある。

 岐阜一区の野田聖子元郵政相に刺客として送り込まれ返り討ちに会い、比例区で滑り込んだ佐藤ゆかりが次回は他の選挙区へ回されることになったという記事に「お国替え」という見出しが付いていた。

 少々、メディアの俗語にゆき過ぎはありはすまいかと思う。刺客の議員を大名殿様扱いにしたのか、バカ殿様にしたのかは別として、彼らは国民から選ばれた代理人であり公僕である。なのに目を引く言葉にこだわり一世紀余も前の言葉を用い議員を「雲の上の人」と錯覚させるようなメディアのあり方には疑問が残る。

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