本因坊秀策を商標登録 菓子の老舗「松愛堂」

掲載号 07年07月21日号

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 菓子の老舗松愛堂(本店因島土生町、金山幸平社長)の先代社長である故金山弘さんが、「本因坊秀策」を和菓子の商標として登録したのは15年前のことである。囲碁が「市技」に制定される前のことで、囲碁文化の普及を願ってのことだった。その第一作は、干柿の味をベースにした生菓子で、先代こだわりの一品であった。お茶会などに広く用いられることになった。

本因坊秀策せんべい コミック「ヒカルの碁」の大ヒットにともない、日持ちがして、手軽にどこでも食べられるものが、主に子どもや若者たちから求められるようになった。それに応えて誕生したのが、白黒のゴマをあしらった「本因坊秀策せんべい」である。

囲碁もち 三作目になるのが「囲碁もち」。碁石に見立てて一口大の白、黒2色。白がはっさく味、黒は黒ごま味。

みかんの花の蜂蜜 秀策囲碁まつりには最初から出店してきた。まつりの盛り上げに欠かせないと誰もが立ち寄る。全国からのお客さんとのふれあいのなかで、新作が生まれてきているという。今春とれたみかんの花の蜂蜜も喜ばれることだろう。

島そだち 出店するたびに思い知らされるのは、創業86年を背負った瀬戸内銘菓「島そだち」の際立った人気。造船とともに全国、外国にもひろがっていった。


本因坊秀策囲碁まつりに毎回出店する松愛堂の金山育美さん(53)と柏原素子さん(54)

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