因島外浦町に生家の復元と囲碁資料館 仮称・囲碁の館

掲載号 07年03月10日号

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 旧因島市の「市技(囲碁)」を平成の合併で引き継いだ尾道市。後世になって「碁聖」と仰がれる本因坊秀策生誕の地、因島外浦町に生家の復元と囲碁資料館=仮称・囲碁の館=を建設することになった。

 因島大橋の架橋工事が始まったばかりの春3月のこと。秀策の子孫である故桑原八千夫先生夫妻と広島県庁を訪れ、竹下虎之助知事にお会いした。開口一番「瀬戸田町が平山郁夫美術館を架橋記念の目玉にするというからには、因島は本因坊秀策にあやかって『囲碁の館』を建設しては…」とサジェスト。「水軍」は倭寇のイメージが強く韓国や中国からひんしゅくを買うとも付け加えられた。

 この話を因島に帰って伝えたが、ごく一部の政経界人しか耳を傾けなかった。「碁聖…秀策」の顕彰と「囲碁のまちづくり」のかすかな灯は「市技」の制定で大きく燃え広がり、日本全国から注目されるようになってきた。来年秋には「囲碁の館」がオープンするが、墓場の陰で安堵の胸をなでおろしている故人に報告したい。

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