小泉純一郎が政権を退くと...

掲載号 06年12月09日号

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 小泉純一郎が政権を退くと、メディアは手の裏を返して影の部分を論(あげつら)うようになってきた。あれほど”ヨイショ”した小泉劇場だが広島第6選挙区でのホリエモンの落下傘騒動は遠い昔の話になった。この5年間で低所得者は激増、貧富の差は拡大した。公共事業の削減で辺地の人たちは不便を託(かこ)ち、郵政民営化は地方にしわ寄せ、平成の大合併もあってこれまで届いていた郵便物に影響が出てきたという苦情を耳にする。

 「鬼平犯科帖」に出てくる”盗賊の金科玉条”とされる「盗みに入って殺傷するな」という戒めがあるが、サラ金に追われて自殺に追い込まれる今の世の中は政治による理不尽な間接的殺人罪ではなかろうか。小泉人気が異常なまでに高かったのは、その訳がいまだに分らない。

 世相が悪化、流血、強姦など〈畜生働き〉が増え昔の〈正統派盗人〉は「世も末じゃ」と嘆いている。そして分権論議は財政改革をめぐって正念場に来ているが県知事の存在感も薄らいできた。

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