友に会い学生時代に逆戻り体型変われど変わらぬ声に

掲載号 06年12月02日号

前の記事:“因島フラワーセンター 指定管理者にイデオ(広島)尾道市が仮調印結ぶ
次の記事: “一本の石蕗(ツワブキ)の花にぞ見とれたり年を重ねてわかることあり

井川美千子

 一読して納得する短歌である。はてさてこの歌の作者の方の体型はいかがと言いたいところであるが、あい均衡(きんこう)していると思えばよい。何十年振り町中でばったり出会った、頭の上から足先まで観察をした故でもないだろうが、出会った年齢のころは、還暦ではなく四十代にしておけば「体型変われど声は変わらぬ」の一致点が見られる。

 男でも女でも、職業が人を造り、生活環境が人間の体型ならず心まで変えるのである。しかし、声は変わらない。弾んだような声、柔らかな声、高い声に低い声、物を言うときの仕草まで同じだ、手のあげる様、首のすくめ方、学生時代に忽ちに逆戻りで「高校三年生」の歌でも聞えて来そうな歌である。

(池田友幸)

関連書籍

E