海のグライダー『トビウオ』

ホソトビウオ ホソトビウオ
みなさんはトビウオが海面上を飛んでいる姿をみたことがありますか?その姿はまるで『海のグライダー』のようです・・・!!


どれくらい飛べるの?
飛ぶ速度は種類や大きさによって違いますが、大形ではおよそ時速50kmで、飛距離はひと飛びで100~500mです。
胸ビレと腹ビレは水平翼、尾ビレは垂直舵としてはたらきます。
海の表層を早いスピードで泳いでいますが、マグロなどに襲われそうなときや物音に驚いたりすると、体を水面に突き出して翼となる胸ビレをパッと広げ、尾ビレを急速に振りながら風上に向かって水面を滑走し、海面上を滑空します。滑空時にその勢いで漁船などに飛び込むこともあるそうです。

(写真はホソトビウオ)

筆者紹介

阪本憲司
阪本憲司福山大学生命工学部海洋生物科学科 准教授・博士(農学博士)
尾道の対岸に浮かぶ向島むかいしまに移り棲み、かれこれ20年近くになります。向島は、”しまなみ海道”をつなぐ島のうち、尾道側から一番目の島になります。向島の最高峰『高見山たかみやま』の山頂展望台から眺める風景は、季節や時間を問わず、いつでも素晴らしく、風光明媚な瀬戸内の自然を存分に体感できます。

私は京都市に生まれました。その後、長崎(佐世保)、三重(伊勢)、徳島(小松島)、岩手(盛岡)、宮城(仙台)、広島(尾道)と日本各地を転々としてきました。これらの地の風土に暮らし、さまざまな自然の姿をみてきたことで、ほかにはない”しまなみ”の素晴らしさを実感しています。

『しまなみ海中散歩』と題したこのコーナーでは、瀬戸内海のことや、ここに棲息している魚介類のことなどを皆様に紹介してゆきます。どうぞよろしくお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA