お魚は色を見分けられるのか?

お魚には、熱帯魚のようにとてもカラフルな色をもつものや、フナのように鈍い色をもつものがいます。さまざまな色をもったお魚さんたちは、色を見分けることができるのでしょうか?

学習実験法や眼のなかの網膜の機能を調べる方法によって、いくつかのお魚の色彩感覚が調べられています。では、どんなお魚が色彩感覚を持っているのでしょうか?

お魚は色を見分けられるのか?

(イラスト・ぽちょ)

色彩感覚をもつ魚たち

コイ、フナ(キンギョを含む)、ブルーギル、ブラックバス、ニジマス、ボラ、スズキ、ブリ、マダイ、マアジなどは、優れた色彩感覚を持っています。

色彩感覚は劣り、色盲あるいはこれに近いと考えられている魚たち

マグロ類(キハダ、メバチ、ビンナガ)、カジキ類(クロカジキ、シロカジキ、マカジキ)、カツオ、クロダイ(地方名:チヌ)、サメ類(ネコザメ、ドチ ザメ、ホシザメ)など。

コイの仲間やヒラメ、カレイなどは、紫外線を感知していることがわかってきています。また、キンギョは赤外線も感知していると考えられています。

わたしたち人が感知できない紫外線や赤外線をみることができる魚たちは、わたしたちとはちがった“色の世界”を見ているのかもしれませんね?!

筆者紹介

阪本憲司
阪本憲司福山大学生命工学部海洋生物科学科 准教授・博士(農学博士)
尾道の対岸に浮かぶ向島むかいしまに移り棲み、かれこれ20年近くになります。向島は、”しまなみ海道”をつなぐ島のうち、尾道側から一番目の島になります。向島の最高峰『高見山たかみやま』の山頂展望台から眺める風景は、季節や時間を問わず、いつでも素晴らしく、風光明媚な瀬戸内の自然を存分に体感できます。

私は京都市に生まれました。その後、長崎(佐世保)、三重(伊勢)、徳島(小松島)、岩手(盛岡)、宮城(仙台)、広島(尾道)と日本各地を転々としてきました。これらの地の風土に暮らし、さまざまな自然の姿をみてきたことで、ほかにはない”しまなみ”の素晴らしさを実感しています。

『しまなみ海中散歩』と題したこのコーナーでは、瀬戸内海のことや、ここに棲息している魚介類のことなどを皆様に紹介してゆきます。どうぞよろしくお願い致します。

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