西日本豪雨 断水と井戸【3】寿湯、明徳寺、居どん屋いしみ

寿湯が無料開放

断水中に因島唯一の銭湯である土生町の寿湯が奮闘した。経営者は半田民江さん=写真。彼女は85歳の現在でもひとりでこの銭湯を切り盛りしている。

断水になっても営業をつづけたところ9日、利用者が殺到。そこで半田さんは決断し、11日と13日は無料開放した。その両日は、井戸水が枯渇するギリギリまでいったという。

この井戸は銭湯を始めた昭和13年に掘ったものだ。今まで枯れたことは一度もない。日曜日は休み、週6日午後3時~午後9時の湯を保証してきた。

この湯は、ガスではなく木材で沸かしている。半田さんは、「湯が柔らかい」と自慢する。

明徳寺の井戸

因島三庄町の明徳寺は、断水の翌日の8日から境内の井戸を開放した。それをネットで知らせたこともあり、地元だけではなく、遠方から駆け付けた人もいる。

明治42年12月に第14世髙橋義忍住職が掘ったとの記録がある。水質は良好で飲料水に使用することも可能だが、普段は墓参用に使用されている。

昔ながらの手押しポンプで汲み出す。あまりに多くの人が使ったので一時故障したが、修復後、新しいポンプが元気にその役割を果たした=写真。

いしみのうどん

因島土生町にある手打ちうどん「居どん家いしみ」は、断水が長びくなか店を開くことにした。

断水するや4日間、ありとあらゆる容器を準備し、福山市で飲料水の確保に努めた。12日と13日は昼だけ営業。14日~16日は終日営業した。

フェイスブックで店を開けていることを知らせるとそれで知った来店も多く、喜んでもらえた。近所の住民から井戸水の提供があり店のトイレなどの生活用水が助けられた。

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