お母さんへ

私の職場には、子供の運動スクールがあります。スイミング・ダンス・空手の子供達が通っています。
子供達と接するときに、ふと感じることがあります。

「お母さんみたい」

両手で食事をしなさい
後片付けをしなさい
自分で考えなさい
挨拶をしなさい
忘れ物はない？
時間に間に合うの？
ものすごく躾に厳しかったわけではないけれど、生活の中でいつも言われてたこと。
そんな日々がふと頭を過ぎります。

スクールには、色んな子供がいます。いつも挨拶をする子、ニコニコして近寄ってくる子、靴を脱ぎっぱなしにする子、階段を飛び降りて怪我をする子、ありがとうを言わない子、練習中に遊んでいる子。
そんな子供達を、母と同じような視点で見ていることに気がつきます。
私が母に言われていたことを、私も子供達に言っている。なんだか少し照れくさい気分になります。

自分がしたことは必ず返ってくるというように、私が親になったとき、きっと子供は反抗してくるんだろうな。
ろくに口もきかず無愛想な子供に、腹が立つんだろうな。
そのときは、母のように辛抱強く受け止めよう。根気強く向き合おう。

少し遅れたけど、母の日。
ありがとう、お母さん。

（青木恵）

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