介護受け声大にして「ありがとう」生きいる命の輝きを見る

村上冨美子
 輝くという現象があって、「きらきら照りきらめくこと」とされる。広辞苑には近世前期までは清音との添書きがあり、人々が「かかやく」以上に「かがやく」を選んだ、近世的願望の強さが偲ばれる。


 さて、作品の”介護受ける人(以下甲さん)”は作者の身近な人と仮定させていただく。想像を逞しくすれば、甲さんは人品高潔、笑顔爽やか、進退適切、介護を受ける側に属するや抜群の適応力を見せる。”声大にして「ありがとう」”が好例、身近な作者でさえ感激された。余談だが何年か前、介護を受ける心得を聞いた。

  1. 感謝の「ありがとう」を惜しまない
  2. 体重を重くしない
  3. 笑顔を忘れない

と記憶している。
 その心得を某氏に伝えると「今頃になってそんな事を…」と語気を強められ畏れ入ったが、某氏は六尺豊かな偉丈夫だったのだ。「軽くなれ」と言われて軽くなれるのなら、「私ア背が欲しい」と言わなくちゃ。
 介護という現実の陰陽を仮定すれば、

  1. 陽:命を輝かす、自分だけの介護を育てる、主演者になる
  2. 陰:意気消沈、特例介護を求める、尻込み助演者に留まる

となろうか。
 上記の介護仮説により大胆に結論すれば、明るい介護を得る秘訣は、”自分だけの介護を育てる”こと、その条件は「介護全般についてきちんと自己主張できる利用者であること」らしい。
 甲さんの好演により、この作品から「新壺坂霊験記」を感じたけれど、紙数が尽きた。
文・平本雅信(ひらもとがしん)

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