福島放射能汚染地域に生きる子どもたち【16】

5月下旬になって国産メーカーの線量計が手に入り、幼稚園の隅々まで空間線量を検査、1時間半かかるわけです。8時半から10時まで検査。大体0.25から0.4マイクロシーベルト、少し減りましたが、外遊びは15分以内、空間線量の高い場所を含めて、草むしりなどを行なって線量を落とすように、保護者と一緒になって致しました。月2回行ないました。

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幼稚園のプールの除染洗浄をする職員と保護者たち(2011年7月4日撮影)


園庭は6月には0.24マイクロシーベルトになりましたが、私たちは高圧洗浄器を買って、園舎洗浄、遊具洗浄、通常の0.06マイクロシーベルトになるように表土入れ替えの見積もりを取ったり、また暑くなって来るので、地震で壊れたプールの工事を発注、更に熱中症にならないように、部屋に空調設備を整備するために見積もりを取ったり等々を始めました。保護者と一緒にプールの近くを掃除して、草をむしって空間線量を下げたりして、出来るだけ外部被曝しないようにするのです。保護者も良く手伝ってくれました。

6月30日にプールの工事が終わったので、高圧洗浄器で何度も洗って、7月1日、プール開きをしましたが、ほんの10分入るだけなのですが、子どもたちは大喜びで、「園長先生、今日プールだよ、プール」と子どもたちが何人もプールに入る喜びを伝えに来ました。プールは毎日洗い、毎日水を入れ替えました。ある時、水を張った後、雨が降って来たことがありました。このときは子どもたちはがっかりした様子でしたので、早速、プールに張った水を全部流して、再び高圧洗浄機で洗って、また水を張りました。子どもたちは飛び跳ねるほど喜びました。毎日毎日線量を測り、高圧洗浄器で洗い、毎日遊具を拭き、毎日毎日、何時間も見えない敵との戦いに明け暮れるのです。

土屋修二(瀬戸田バプテスト教会牧師・博愛幼稚園園長)

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