ふるさとの史跡をたずねて【89】流紋岩の大岩脈(因島鏡浦町)

流紋岩の大岩脈(因島鏡浦町)

梶ノ鼻の古い写真を眺めていたら、鏡浦町側の海岸の見事な流紋岩の岩脈があった。梶ノ鼻は次第に低くなって海に注ぐ手前に大きな切れ目があるが、それより少し手前の崖である。粘板岩を貫く流紋岩の幅1.2メートルの大岩脈で、珍しい地質である。

こう書くと鏡浦海岸の、すなわち厳島神社の東側にある花崗岩の大岩脈を思い出して、頭の中が混乱されている方がおられることと思う。それと、これとは違うのである。まったく別の話をしているということをお断りしておきたい。

さて、崖の途中にある流紋岩の一部は砕けて落下し、下に転がっている。その辺りは海食台になっていて粘板岩と砂岩の互層などが海の中まで続いている。

梶ノ鼻自然海浜保全地区に該当するところである。これは人工的に壊してはいけないが、自然が壊す、あるいは自然に壊れるのはよいということであろうか。

技術は人間の管理下にあり、技術で自然は制御できるという楽観論が成り立たないということは、想定外という言葉がよく示している。また、技術もその進化を誰も止めることができないように、至る所で主客が逆転している。

だからと言うわけではないが、風雨をしのぐようにしてこの岩脈を保護する必要もないと思う。そして壊れ、やがて忘れられるのも、それはそれで仕方のないことである。

(写真・文 柏原林造)

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